クァルテット・ウィークエンド2018-2019 クァルテット・エクセルシオ × クァルテット奥志賀

ベテランと若手の競演が起こすケミストリーやいかに!?


 底知れない深みを持つ弦楽四重奏の世界で活躍する、ベテランと新進気鋭の2団体による、注目のジョイントコンサートが3月に開催される。前者は、名実ともにわが国の四重奏団の第一人者として認められる、クァルテット・エクセルシオ。日本では稀少な常設の弦楽四重奏団であり、四半世紀にわたり重ねてきた活躍は、もはや説明不要だろう(本公演は第2ヴァイオリン山田百子が出演できなくなり、代わって双紙正哉が出演する)。そして後者は、若手団体の中でも特に注目度の高い、クァルテット奥志賀。小澤国際室内楽アカデミー奥志賀に参加したメンバーが、出会いの場をその名に冠し2014年に結成。ザルツブルク=モーツァルト国際室内楽コンクールを制したほか、多くの公演を行っている。個人でも活躍の目立つヴァイオリンの2人(会田莉凡と小川響子)をはじめ、俊英4人の充実のパフォーマンスに期待が集まる。
 本公演は演目もふるっている。「奥志賀」がモーツァルト、それも変ホ長調の第16番を。ハイドン・セットの充実作ながら知名度的には渋めの選曲で、その意欲と自信をしかと受けとめたい。「エクセルシオ」はヤナーチェク第1番「クロイツェル・ソナタ」で、熟練の技と作品のミステリアスな魅力を聴かせる。そしてメインは、エネスコの弦楽八重奏曲。20世紀ルーマニアの大ヴァイオリニストだったエネスコならではの濃密な妖気が漂う、あまりにも個性的な大作だ。ベテランと若手の競演&共演が、どんな室内楽の魅力を生み出すのか、一期一会の舞台となる。
文:林 昌英
(ぶらあぼ2019年1月号より)

2019.3/9(土)14:00 第一生命ホール
問:トリトンアーツ・チケットデスク03-3532-5702 
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