石井啓子(ピアノ) アンサンブルシリーズⅩⅩⅨ

ピアノ三重奏の傑作をメインに熟練のサウンドを

石井啓子
 豊かな表現力に裏打ちされた、明朗な音色で聴衆を魅了するピアニストの石井啓子が、1987年から開催している「アンサンブルシリーズ」は、幅広いレパートリーに基づいたこだわりのプログラムで、室内楽の醍醐味を伝え続ける。その29回目となるステージ。ドヴォルザークとブラームスの手になる、ピアノ三重奏曲を軸に披露する。
 ミュンヘン音楽大学に学び、現地での音楽活動を経て帰国した石井啓子は、幅広いレパートリーでソリストとして活動。その一方、同じくミュンヘン音大で研鑽を積んだ、夫で元日本フィル首席ヴァイオリニストの石井啓一郎とのデュオ・リサイタルも、全国各地で開いている。
 今回は、石井啓一郎に桜庭茂樹(チェロ)を交えて、スーク「エレジー」を。娘の陽子(フルート)とは、マルティヌー「フルート・ソナタ第1番」を披露。そして、石突美奈(ヴァイオリン)、桜庭と共にブラームスの第3番(作品101)、さらに石井啓一郎、桜庭を伴ってのドヴォルザーク「ドゥムキー」、2つのピアノ三重奏曲の名品というラインナップで臨む。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2018年12月号より)

2018.12/25(火)19:00 東京文化会館(小)
問:プロ アルテ ムジケ03-3943-6677 
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