年明けは本場ウィーンのワルツとダンスを存分に
伝統的な様式と響きを尊重し、その芸術性を追求する中から、“音楽の都”の魅力と愉悦を紡いできたウィーン・シュトラウス・フェスティヴァル・オーケストラ。創立者で名ヴァイオリニスト、シュトラウス一家の作品研究の権威でもあるペーター・グートに率いられて新春の日本へと降り立ち、オーストリア発の華やかな年賀の便りを届けてくれる。
グートと、ウィーン響コンサートマスターのヴィリー・ビュッヒラーを中心に、ウィーンでの一線で活躍する名手たちを集めて、1978年に設立。音楽監督を務める2人は、どちらもヴァイオリンを弾きつつ指揮する、シュトラウス直伝のスタイルをとる。J.シュトラウスⅠ没後150年の1999年には、「世界に対し、ウィーンを代表する楽団」と、市当局から“お墨付き”を与えられた。翌年からは、ウィーン・コンツェルトハウス大ホールでニューイヤー・コンサートを開催。今回も、熱気をそのままに伝える日本ツアーとなる。
ステージは、J.シュトラウスⅡ《こうもり》序曲で幕開けし、ソプラノのアネッテ・リーピナやバス・バリトンの平野和という、ウィーンで活躍する歌の名手が登場。《ウィーン気質》から〈これがなくちゃあ許せない〉やレハール《メリー・ウィドウ》から〈唇は語らずとも〉などデュエット、それぞれのソロでもオペレッタの名曲を。さらに、ウィーンから帯同した一級のダンサーを迎え、「美しく青きドナウ」など、ワルツやポルカの優雅な旋律を、ビジュアルも含めて堪能させてくれる。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2018年12月号より)
2019.1/9(水)19:00 東京オペラシティ コンサートホール
問:ジャパン・アーツぴあ03-5774-3040
http://www.japanarts.co.jp/
※全国公演の詳細は上記ウェブサイトでご確認ください。