日本デビュー20周年記念 唐津 健 チェロ・リサイタル 〜オメガトリオと共に〜

20年の時を経て、ショスタコーヴィチのソナタを再び披露

 瑞々しさはそのままに、深い滋味を纏わせて―。精緻な技巧と柔軟な感性で、17世紀末製作の名器ジョセフ・ガルネリから、魅力的な音楽を紡ぎ出すチェリストの唐津健が、日本デビューから20周年を迎えた。記念リサイタルでは、デビュー時に鮮烈な印象を残したショスタコーヴィチのソナタを軸に、自身の歩みを投影した3つの佳品を演奏する。
 桐朋学園高校から英国王立音楽大学に学び、ジャクリーヌ・デュ・プレを育てた名教授、ウイリアム・プリースらに師事。ミュリエル・テイラー・チェロコンクールでは、2位入賞を果たした。さらに、米ニューイングランド音楽院修士課程などで研鑽を積み、1998年に日本デビュー。ソロ活動の一方、国内外の第一線奏者と共演を重ねている。
 ステージでは、20年前にも弾いたショスタコーヴィチに、愛奏してきたブラームスからは第1番と、2つの名チェロ・ソナタを、ピアノの鷲宮美幸の共演で。さらに、唐津や鷲宮と共に「オメガトリオ」として活動しているヴァイオリンの松実健太が加わり、メンデルスゾーンのピアノ三重奏曲第1番を披露する。
文:笹田和人

2018.11/17(土)14:00 JTアートホール アフィニス
問:パシフィック・コンサート・マネジメント03-3552-3831
http://www.pacific-concert.co.jp/concert/view/910/