めぐろパーシモンホール 未来の音シリーズ vol.28 本堂 誠(サクソフォン)

サクソフォンで聴くチェロの名曲が新鮮

 バリトン・サックス、通称バリサク。やや雄々しいイメージが強い楽器ながら、実は聴き手を包み込むような豊かさや官能性、絶妙なニュアンスによる歌い回しなど、素晴らしい演奏者の手にかかるときわめて生命感のある旋律楽器となって私たちを魅了してくれるのだ。「ブルーオーロラ サクソフォン・カルテット」のメンバーとして活動する本堂誠が、可能性の先に見出したのはチェロのオリジナル作品。ラフマニノフやショスタコーヴィチなどロシア作品集のCDを9月にリリースした彼は、めぐろパーシモンホールにおけるコンサートシリーズ「未来の音」において、さらにレパートリーを拡大。コダーイ、グリーグ、ヴィラ=ロボス、バルトークほか、いわゆる民族楽派(国民楽派)のチェロ作品を並べ、サクソフォンの音色による独特のエキゾティシズムを生み出す。サクソフォンを媒介にワールド・ミュージック、そして初期ジャズとの接点まで探れるかもしれない。共演はピアノの深見まどか。
文:オヤマダアツシ
(ぶらあぼ2018年11月号より)

2018.12/15(土)15:00 めぐろパーシモンホール(小)
問:めぐろパーシモンホールチケットセンター03-5701-2904
http://www.persimmon.or.jp/

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