クラシック音楽を気軽に楽しめる全く新しいスタイルのフェス、初開催!
本誌読者の皆さんにとって、クラシック・コンサートは身近なものかもしれない。けれど、こんなお悩みを抱えていらっしゃる方はいないだろうか。家族や友人をコンサートに誘うと「クラシックは敷居が高い」と言われてしまう、小さな子どもがいてコンサートに出かけられない…。そんな方には、迷わず「STAND UP! CLASSIC FESTIVAL ’18(通称:スタクラフェス)」をおすすめしたい。
今回が初開催となるスタクラフェスは、横浜の赤レンガパークを会場にした野外クラシック音楽フェスティバル。スタンディングOK、飲食OK、0歳児から入場OKなので、子どもから大人まで、参加者それぞれが自由なスタイルで楽しむことができる。ビール片手にスタンディングでライヴの高揚感を味わうもよし、芝生の上に寝転んでピクニック気分で耳を傾けるもよし、もちろん座ってじっくり聴きたい方にはシーティングエリアも用意されている。肝心の出演者も、注目の若手を中心とした実力派揃い。2つのステージで朝から晩まで、バラエティに富んだライヴが繰り広げられる。その一部をダイジェストでご紹介していこう。
まず横浜港をバックにした「HARBOR STAGE」は、サックス奏者の上野耕平がコンサートマスターを務めるぱんだウィンドオーケストラによるスタジオジブリの音楽集で幕を開ける。続いて青島広志指揮シアター オーケストラ トーキョーとヴァイオリニストの宮本笑里によるクラシック名曲集「世界まるごとクラシック」。そして「クラシック in アニメ」では、『のだめカンタービレ』を読んで音楽家を目指したという反田恭平が、20代のメンバーからなるSTAND UP! ORCHESTRAを指揮してベートーヴェンの交響曲第7番を披露する。また、ここでは総合司会も務める女優の松下奈緒がピアノを披露するのも注目だ。「クラシック紅白歌合戦!」には、日本のオペラ界期待の星として注目を集めるソプラノの小林沙羅やテノールの山本耕平、ミュージカル界で活躍する伊礼彼方、男性ヴォーカル・グループのLE VELVETSなど豪華な面々が登場。そしてラストは、ピアニストの藤田真央、ヴァイオリニストの小林美樹、反田恭平、上野耕平が、STAND UP! ORCHESTRAとの共演でヴィルトゥオジティを競い合う白熱のステージ「Classic Revolution!」で締めくくりとなる。
一方、芝生に囲まれた「GRASS STAGE」では各30分のライヴが行われるが、「HARBOR STAGE」とは時間帯が重なっていないので、どちらも鑑賞可能だ。こちらは反田恭平の企画枠(内容はまだ内緒だとか)でスタート。ヴァイオリニストのNAOTOとアコースティック・ギター・デュオのDEPAPEPEによる「ブランチ on クラシック」は心地よい昼下がりのひとときを演出してくれるだろう。バンドネオン奏者の三浦一馬を中心とした気鋭の演奏家たちによるピアソラも楽しみ。夕暮れどきにはキャンドルを灯して、ヴァイオリニストの松田理奈が藤田真央とともに奏でる心安らぐ曲たちでチルアウトを。そして、みなとみらいのライトアップが灯るころ、サラ・オレインの歌声で「GRASS STAGE」は幕を閉じる。
そのほか、無料公演エリア「Sunday Brunch Classic stage」にも旬のアーティストたちが続々登場。海風に吹かれながら、気のおけない友人や家族とともに、秋の休日を過ごしてみてはいかがだろう。
文:原 典子
(ぶらあぼ2018年8月号より)
イープラス presents
STAND UP! CLASSIC FESTIVAL ’18
2018.9/23(日・祝) 開場9:30 開演10:30 終演 20:30(予定)
横浜赤レンガ倉庫特設会場
問:イープラス0570-01-2244
http://standupclassicfes.jp/