京都国際舞台芸術祭
「KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭2018」が2018年10月6日から10月28日の23日間にわたって、ロームシアター京都をメイン会場に開催される。4月24日、参加アーティスト第一弾が発表された。
KYOTO EXPERIMENT(KEX)は、2010年から毎年秋(2016年は春も開催)、京都市内の劇場を主な会場に世界各地の先鋭的な舞台芸術を紹介してきた国際舞台芸術フェスティバル。国内外のアーティストと「交流」し作品を制作する「創造するフェスティバル」として、新作を積極的に紹介するなど、京都という都市が国際的な舞台芸術のプラットフォームとなることを目指している。今年で9回目の開催。
今回は、女性アーティストおよび女性性をアイデンティティとするアーティスト/カンパニーにフォーカスを当てた全12プログラムを紹介する。また2018年が日仏交流160周年および京都・パリ友情盟約締結60周年にあたることから、それを記念し、複数のフランス人アーティストの作品も上演される。
今回発表された参加アーティストは次の通り。
ウースターグループ[演劇 | アメリカ、ニューヨーク]
The Wooster Group
ポルディング・グレイによって1975年に創設された劇団。ニューヨークのロウアー・マンハッタンのソーホーにあるアトリエ「パフォーミング・ガレージ」を拠点に活動。南北アメリカ、ヨーロッパ、アジア、オーストラリアなど世界各地へのツアー公演を展開し、オビー賞やベッシー賞の受賞や、全米芸術基金現役アンサンブル助成などを獲得している。作品は演劇に映像や他ジャンルのメディアを取り入れたパイオニアであり、視覚メディア、音響、建築/構成的デザイン、テクストとライブ・パフォーマンスを融合。設立以来、ルコンプトの演出で40作を超える演劇、ダンス、映画、ビデオ作品を発表し、実験演劇の最前線に立ち続けている。2015年にはフェスティバル「サウンド・ライブ・トーキョー」にて初来日し、『初期シェーカー聖歌』を上演した。
フランソワ・シェニョー&セシリア・ベンゴレア[ダンス | フランス、パリ]
François Chaignaud & Cecilia Bengolea
パリ国立高等音楽・舞踊学校に学んだフランソワ・シェニョーと、ブエノスアイレス大学で舞踊や哲学を学んだセシリア・ベンゴレア。2005年よりタッグを組むこの2人の飽くなき対話を通じて、知的かつ躍動感あふれる鮮烈な作品を生み出している。『Danses Libres』(2010)の制作をきっかけに、より厳密ながら遊び心があり、官能的かつ辛辣で理想主義的なダンスを追求するようになる。2009年にSyndicat de la Critiqueより批評家新鋭舞踊家賞を受賞。2014年の光州ビエンナーレでは、それまでの活動が評価され、新進アーティスト賞を受賞。フェスティバル・ドートンヌ、アヴィニヨン演劇祭をはじめとする多くの国際舞台で作品を発表している。KYOTO EXPERIMENTには2014年『TWERK』以来、2度目の招聘となる。
市原佐都子/ Q[演劇 | 東京]
劇作家・演出家・小説家。1988年生まれ。桜美林大学にて演劇を学ぶ。2011年よりQ始動。モノローグを基調に生きることの不条理さ・混迷する世界で輝く人間の生命力を女性の視点で語る。俳優の身体に重きを置く演出ながら、言葉による表現・リズム感を重視した作風が特徴。人間の行動を動物を観察するかのような目線で捉え再構築した作品からは、命の力強さ躍動感を直接浴びるように感じることができる。
2011年、戯曲『虫』で第11回AAF戯曲賞受賞。2016年文芸誌「すばる」にて小説『虫』を発表。2017年『、毛美子不毛話』が第61回岸田國士戯曲賞最終候補となる。同作品は韓国ソウルマージナルシアターフェスティバル公式プログラムとして招聘され、上演。セゾン文化財団ジュニアフェローアーティスト。
第二弾の参加アーティストおよびプログラムの全容は、7月上旬に発表される予定だ。
なお公式プログラムのほか、フェスティバル開催期間中には、京都で行われる様々な作品発表を紹介する、フリンジ 「オープンエントリー作品」(現在登録受付中[5/13 〆切])やトークなども開催される。
■KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭2018
開催期間:2018年10月6日(土)- 10月28日(日)[23日間]
会場:ロームシアター京都、京都芸術センター、京都芸術劇場春秋座、ほか
公式プログラム参加アーティスト:
ウースターグループ [アメリカ、ニューヨーク]
フランソワ・シェニョー&セシリア・ベンゴレア [フランス、パリ]
市原佐都子/Q [東京]
ほか
主催:京都国際舞台芸術祭実行委員会
[京都市、ロームシアター京都(公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団)、
京都芸術センター(公益財団法人京都市芸術文化協会)、京都造形芸術大学舞台芸術研究センター]