トリオエリップス(ピアノ三重奏)

鮮烈な才能の融合を体感する

 2002年、瑞々しい感性と卓越した技術を併せ持つパリ国立高等音楽院の3人の学生によって結成されたピアノ三重奏団「トリオエリップス」。古典から現代に至るレパートリーを独自の感覚で昇華、耳の肥えたフランスの聴衆たちを唸らせ続けている精鋭集団が、日本に初お目見えする。
 指揮や作曲でも才能を発揮、若くしてパリ・ポール・デュカス音楽院の学長を務めるピアノのフィリップ・バルベラリア。そして、フランス国立放送フィルで活躍するヴァイオリンのシリル・バルトン、リール国立管首席を務めるチェロのグレゴリオ・ロビノ。トリオでは古典はもちろん、現代の若手による作品の初演や室内楽の啓蒙にも力を注いで来た。
 初来日ツアーでは、弱冠16歳で名匠ジャック・ルヴィエに師事した、俊英作曲家マチュー・ステファネッリの新作を初演。そこへ、ハイドンの第27番、ブラームスの第1番、ラフマニノフ「悲しみの三重奏曲」と、ピアノ三重奏曲の名品を配する。文化都市パリだからこそ育み得た、鮮烈な才能の融合を体感したい。
文:笹田和人
(ぶらあぼ2018年2月号より)

2018.2/23(金)19:00 Hakuju Hall
問:ビーフラット・ミュージックプロデュース03-6908-8977 
http://www.bflat-mp.com/

他公演 
2018.2/24(土)名古屋・5/R Hall & Gallery 音楽ホール(052-734-3461)
2018.2/25(日)京都・青山音楽記念館バロックザール(075-393-0011)