【GPレポ】ハイナー・ゲッベルス×アンサンブル・モデルン『Black on White』日本初演

 10月27、28日の二日間、京都芸術劇場 春秋座でKYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2017の公式プログラム、ハイナー・ゲッベルス×アンサンブル・モデルン『Black on White(Schwarz auf Weiss)』が日本初演される。さきほど行われたドレス・リハーサルを取材した。
(2017.10.27 京都芸術劇場 春秋座 Photo:M.Terashi/TokyoMDE)

 ハイナー・ゲッベルスは、フランクフルトを拠点に活動する作曲家、演出家。ドイツの劇作家ハイナー・ミュラー(1995年没)との協働で知られ、90年代からは音楽と演劇の複合としての「ムジークテアター(Musiktheater/music theatre/音楽劇)」を発表し続けている。
 
 「私は、今まで私自身が見たことがないものを演ります」〜ゲッベルス

 『Black on White』は、予測がつかない展開で、音楽家たちと彼らをとりまく生活が提示される。ゲッベルスのムジークテアターを代表する作品。現代音楽の最前線に立つドイツのアンサンブル・モデルンのために書き下ろされた。18人の音楽家が演奏者と俳優の二役をこなす。
「オペラでも演劇作品でもないものと考えています。私の作品では歌はあまりありません。一方で、使われる言葉、台詞が音楽的な要素を伴っています。私の作品には音楽家が多く登場しますが、彼らの演奏行為そのものが演劇であり、ドラマなのです」

 ゲッベルスはまた、『Black on White』をたとえて「“風景画”のようなもの」だと語る。
「18人の音楽家によって構成される風景の中に、観る人それぞれの関心によって何を見出すのか?観る者に彼らの特性がだんだんと、じんわりと伝わっていくような作品です」

 28日の公演後にはポスト・パフォーマンス・トークも行われる。トークの出演は、ハイナー・ゲッベルス、ディートマー・ヴィースナー(ピッコロ、バスフルート)、キャサリン・ミリケン(オーボエ、ディジュリドゥ、ヴォーカル)。
 
 当日券(一般¥5,500、ユース・学生¥3,500、高校生以下¥1,000)は、会場にて開演1時間前より販売予定。
※ユースは25歳以下

●ハイナー・ゲッベルス×アンサンブル・モデルン『Black on White』(日本初演)
10/27(金)19:30、10/28(土)15:00 京都芸術劇場 春秋座(京都造形芸術大学内)

前売:一般 ¥5,000 ユース(25歳以下) 学生 ¥3,000 高校生以下 ¥1,000 ペア ¥9,500

問:
京都芸術劇場チケットセンター075-791-8240
http://k-pac.org/
KYOTO EXPERIMENTチケットセンター075-213-0820
http://kyoto-ex.jp/

■WEBぶらあぼ特別インタビュー〜ハイナー・ゲッベルス(作曲・演出)
■池田亮司、ハイナー・ゲッベルスがKYOTO EXPERIMENTで日本初演文:小沼純一