結成20周年記念 “饗宴”〜メンバーによる協奏曲集〜 Vol.3 アンサンブル・ノマド 第61回 定期演奏会

記念シリーズは個性際立つコンチェルトで

 
 アンサンブル・ノマドは、楽器編成から奏法まで作曲家の様々な要望に自在に対応できるフレキシブルな団体として現代音楽界をリードしてきた。今年結成20年目を迎えるが、聴き手を楽しませる企画力も長きにわたる支持を勝ち得たその魅力の一つだ。
 記念シーズンに彼らが贈るのは「“饗宴(シンポシオン)”〜メンバーによる協奏曲集〜」。シリーズ全4回を通じて腕っこきメンバーのそれぞれが独奏者となり、ゆかりの深い共演者たちのソロも加えてバラエティに富む曲目が並んだ。
 11月23日、「拡散するクラシック音楽」と題した“饗宴”第3回はメンバー3人による楽しいプログラム。菊地知也によるグルダの「チェロと吹奏楽のための協奏曲」(1980)はビッグバンドと古典派音楽が“同居する”人を食ったような音楽で、ノマドらしさが表れるだろう。団体設立者のギタリスト佐藤紀雄は自在なセンスで現代音楽の領域を拡張する中川統雄(のりお)の「機関幽世(からくりかくりよ)コンチェルト」(2016)で登場。佐藤洋嗣がスター作曲家・藤倉大の「コントラバス協奏曲」(2010)で締める。
文:江藤光紀
(ぶらあぼ2017年11月号から)

2017.11/23(木・祝)16:00 東京オペラシティ リサイタルホール
問:キーノート0422-44-1165
http://www.ensemble-nomad.com/