5月5日から7日まで東京芸術劇場でローザスの7人のダンサーとアンサンブル・イクトゥスの7人のミュージシャンによる「時の渦 ー Vortex Temporum(ヴォルテックス・テンポラム)」が上演される。
4日に行われた最終稽古を取材した。
(2017.5.4 東京芸術劇場 プレイハウス Photo&Movie:M.Terashi & J.Otsuka/TokyoMDE)
「時の渦ー Vortex Temporum(ヴォルテックス・テンポラム)」の作曲家ジェラール・グリゼーはメシアン、デュティユー、シュトックハウゼン、リゲティ、クセナキスに学んだフランスの作曲家。音楽を音波としてとらえ、倍音のスペクトルに注目した作曲技法から、トリスタン・ミュライユらとともに「スペクトル楽派」とよばれる。
早逝の天才作曲家の死の3年前に書かれた「時の渦」は、いくつもの「時」が重なり、うねり、「渦」を描く、3楽章形式の作品。その洗練された美しい音楽はグリゼーの代表作だ。
3つの楽章は、作曲者によると第1楽章「人の時間」、第2楽章「クジラの時間」、第3楽章「鳥・虫の時間」と定義づけられ、楽章間にはそれぞれ「間(ま)」があり、ノイズでつながれる。
7人の奏者による「時間」に重なるように、ダンサーたちが音楽を視覚的に表出する。
■ローザス&イクトゥス『時の渦ー Vortex Temporum』ゲネプロより
ローザス&イクトゥス『時の渦ー Vortex Temporum』
5/5(金・祝)〜5/7(日) 東京芸術劇場 プレイハウス
各日とも当日券若干枚、プレイハウス受付にて販売
問:東京芸術劇場ボックスオフィス0570-010-296(東京のみ)
http://www.geigeki.jp/
5/13(土) 愛知県芸術劇場
愛知県芸術劇場052-971-5609(愛知のみ)
http://www.aac.pref.aichi.jp/
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