活力に満ちた表現とピアニズム
アレクセイ・ゴルラッチが4年ぶりに日本でリサイタルを開く。今回の来日で行う唯一のリサイタルの会場は、石造りの外壁が大変美しい、つくばのノバホールだ。
ゴルラッチは1988年、ウクライナのキエフ生まれ。浜松国際ピアノコンクールやミュンヘン国際音楽コンクールをはじめとする数々の大舞台を制してきた彼が、ここで披露するプログラムはオール・ショパン。1曲目、ショパン晩年の作であるポロネーズ第7番「幻想」から一気に惹き込まれること間違いなしだ。マズルカ第42〜49番では、さまざまなショパンの表情をカラフルに描き出してくれることだろう。「舟歌」、ソナタ第2番「葬送」、「子守唄」と続き、スケルツォ第2番で締めくくる。ショパンの追求した美と激しさの世界を鮮やかに伝えてくれる選曲にも、多いに期待が膨らむ。
ゴルラッチ20代最後の年、そのブリリアントで活力に満ちた表現、大きなうねりで音楽を作り出すピアニズムをしっかりと味わいたい。
文:飯田有抄
(ぶらあぼ 2017年4月号から)
4/23(日)14:00 ノバホール
問:コンサートイマジン03-3235-3777
http://www.concert.co.jp/