【会見レポート】若きスターが集結!〜オペラ座&ロイヤル 夢の共演〈バレエ・スプリーム〉

 バレエ界の頂点に君臨する2大バレエ団——パリ・オペラ座バレエ団と英国ロイヤル・バレエ団の精鋭が集い、技を競いあうガラ公演『オペラ座&ロイヤル夢の共演〈バレエ・スプリーム〉』が7月、文京シビックホールで上演される。これに先立ち3月4日、来日公演中のパリ・オペラ座バレエ団より、芸術監督のオレリー・デュポンと、出演予定のミリアム・ウルド=ブラーム(エトワール)、レオノール・ボラック(同)、マチアス・エイマン(同)、ジェルマン・ルーヴェ(同)、ユーゴ・マルシャン(同)、フランソワ・アリュ(プルミエ・ダンスール)が出席し会見が行われた。
(2017.3/4 東京文化会館 Photo:J.Otsuka/Tokyo MDE)

左より:ジェルマン・ルーヴェ、レオノール・ボラック、フランソワ・アリュ、ユーゴ・マルシャン、
オレリー・デュポン、マチアス・エイマン、ミリアム・ウルド=ブラーム

 『オペラ座&ロイヤル夢の共演〈バレエ・スプリーム〉』は、タイトルの〈スプリーム(最上の)〉とあるように、パリ・オペラ座はオレリー・デュポンが、英国ロイヤル・バレエ団はスティーヴン・マックレーが選んだ、各団を代表するエトワールやプリンシパルらが出演。スーパーバイザーとして参加するオレリーは、本公演を「野心的なプロジェクト」と語る。
「一番の目的は踊るダンサーと観る方々双方に楽しでほしいということ。ロイヤル・バレエ団は豊かなバレエ団で、2017年という年に新しい交流ができることは素晴らしい。私が選んだダンサーはアーティストとしても、人間的にも敬愛できる、そしてこの作品を素晴らしく踊ることができるメンバーです。この公演が2つの違った流派を見比べていただける機会になるとともに、フランスらしいバレエを観ていただけると思います」

オレリー・デュポン

 オレリーが選んだ7名のダンサーは、「美しく魅力的な、ダンサーの見本のよう人たち」と語る。どの公演においても誰をペアにするかの責任は芸術監督であるオレリーが負う訳だが、ペアを考えるときに重要なことは「アーティスティックな面、テクニカルな面、そして人間的な面でも美しく、素晴らしい」組みあわせである必要があるという。その上で今回の組み合わせへの自信をのぞかせる。

 「“スプリーム”の定義をまさに体現している」とオレリーに紹介されたマチアス・エイマンとミリアム・ウルド=ブラームは、『白鳥の湖』第2幕のパ・ド・ドゥ(ヌレエフ版、Aプロ)を踊る。
「レパートリーやダンサーが特徴的なロイヤル・バレエ団との共演は刺激。また新しい世代と共演できる貴重な機会。ミリアムも私も経験を積み中堅に近づいてきたので、若いダンサーに助けを与えられるような機会になれば」(マチアス)
「パートナーとして敬愛しているマチアス、彼をはじめとする近しいダンサーたちと公演できることが幸せ」(ミリアム)

左:マチアス・エイマン(エトワール) 右:オレリー・デュポン

左:ミリアム・ウルド=ブラーム(エトワール) 右:マチアス・エイマン

 昨年末『白鳥の湖』でエトワールに任命されたレオノール・ボラックとジェルマン・ルーヴェ。たびたびパートナーを組む2人は、『白鳥』第3幕のパ・ド・トロワ(ヌレエフ版、Aプロ)と『ロミオとジュリエット』よりパ・ド・ドゥ(ヌレエフ振付、Bプロ)を踊る。

ジェルマン・ルーヴェ(エトワール)

「『白鳥』は踊りたいと思うプログラムで、エトワール就任を受けたシンボリックな作品。レオノールは優雅で生き生きとしていて、非常に直感的なダンスができるダンサー。また私を物語世界、あるいは彼女の世界に誘導してくれる頼もしいパートナーです」(ジェルマン)
「私たちのキャリアにとって重要な作品となった『白鳥』を踊ることは楽しみ。ジェルマンは注意を払ってくれる優しいパートナーである以前に良き友達。非常にハンサムですし(笑)、そういった意味でも完璧なパートナー」(レオノール)

左:ジェルマン・ルーヴェ 右:レオノール・ボラック(エトワール) 

 オレリーから「素晴らしいショーマン」と称されたフランソワ・アリュは『レ・ブルジョワ』(ファン・コーウェンブルグ振付、Bプロ)を踊る。
「“ショーマン”とは、言わばメッセージを伝える、あるいは、人物を演じるということ。『レ・ブルジョワ』はそれが発揮できる作品」(フランソワ)

フランソワ・アリュ(プルミエ・ダンスール)

 “期待のダンサー”オニール八菜と、3日の『ラ・シルフィード』終演後エトワールに任命されたユーゴ・マルシャンは『エスメラルダ』(プティパ振付、Aプロ)と『グラン・パ・クラシック』(グーセフ振付、Bプロ)を披露。
 エトワール任命で「フランス風のバレエを世界に広める、いわゆる大使のような役割になれることが喜び」と語るユーゴは、オニールについて「偶然にもコリフェ昇格の時期や国際的な賞を同じタイミングで受け、一緒にキャリアを積んできた彼女とともに、オペラ座のバレエを国際的に広めていけることが嬉しい」と語る。

ユーゴ・マルシャン(エトワール)

 演目には、パリ・オペラ座とロイヤル合同プログラムが上演されるのも楽しみだ(Aプロ『ドン・キホーテ』、Bプロ『眠れる森の美女』)。
 合同プログラムについてオレリーは、「両団が一緒に踊ることで、化学反応がいかに起きているのかを確かめていただけると思います。その意味でもこのコラボレーションに期待していただきたい」と本公演に向けて語った。

オレリー・デュポン

【公演概要】
■公演日程
Aプロ:7月26日(水)、7月27日(木)各日18:30 
Bプロ:7月29日(土)13:00 18:00、7月30日(日)14:00
文京シビックホール

■予定される出演者
【パリ・オペラ座バレエ団】

レオノール・ボラック(エトワール) 
マチアス・エイマン(エトワール)
ジェルマン・ルーヴェ(エトワール) 
ミリアム・ウルド=ブラーム(エトワール) 
ユーゴ・マルシャン(エトワール)
フランソワ・アリュ(プルミエ・ダンスール) 
オニール八菜(プルミエール・ダンスーズ)

【英国ロイヤル・バレエ団】
スティーヴン・マックレー(プリンシパル)
フェデリコ・ボネッリ(プリンシパル)
フランチェスカ・ヘイワード(プリンシパル)
サラ・ラム(プリンシパル)  
ヤーナ・サレンコ(ゲスト・アーティスト) 
高田 茜(プリンシパル) 
マルセリーノ・サンベ(ソリスト)
ベンジャミン・エラ(ファースト・アーティスト)

一般発売:4/8(土)
問:NBSチケットセンター03-3791-8888
http://www.nbs.or.jp/stages/2017/supreme/

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