バロック時代の貴族になった気分でどうぞ
日本を代表するチェンバリスト(クラヴシニスト)である曽根麻矢子がHakuju Hallで『チェンバロの庭』という全3回のコンサート・シリーズを開催する。その第1回(3/22)は〈パリの庭〉というタイトルで、ダングルベール、F.クープラン、アーデル、フォルクレ、バルバットル、デュフリなどの作品が演奏される。
曽根が所有するフランス式2段鍵盤のチェンバロが使われるが、これは現代の名匠デヴィッド・レイの製作によるもの。白いボディに美しい装飾が施されている。庭園で戯れるフランス貴族の絵柄ということだが、曽根いわく「パリにはいくつも庭園があります。“パーク”(公園)ではなく、“ジャルダン”(庭園)なのです。公園と呼ぶよりお庭のほうがどことなく親密な感じがします。そこでお茶を味わう時に欠かせなかった楽器がクラヴサン。“貴族に招かれたクラヴサン奏者”として私は登場します。私自身のフランス時代の思い出などもお話しできそうです」とのことだ。
ナビゲーターを、バロック音楽に深い知識を持ち、コンサート・ソムリエとしても活躍する朝岡聡が担当するのも楽しみだ。
文:片桐卓也
(ぶらあぼ 2017年2月号から)
3/22(水)19:00 Hakuju Hall
問:Hakuju Hallチケットセンター03-5478-8700
http://www.hakujuhall.jp/