東京二期会が9月10日からワーグナーの楽劇《トリスタンとイゾルデ》を上演する。
ライプツィヒ歌劇場と提携しての本公演に向け、8月から始まった稽古もいよいよ終盤。演出家のヴィリー・デッカーや照明のハンス・トェルステデなども加わってのGP(最終総稽古)を経ての上演はまもなく。
こちらでは、8月に行われた立ち稽古の様子をレポート。この日の稽古では、ヘスス・ロペス=コボス指揮のもと、演出補のシュテファン・ハインリッヒスと演出助手の家田淳が歌手陣に細かい演技指導が行われていた。
WEBぶらあぼでは、引き続きGPの様子もレポート予定。
(2016.8.23〜8.28 都内稽古場 Photo:M.Terashi/TokyoMDE)
デッカーの演出では、舞台上にあるのは一隻の船と大きな2枚の壁のみ。その壁が時に船そのものを顕したり、ときには入口となって口を開き、また、登場人物たちの密室空間を形作る。
壁は各幕で多彩な色と表情に変化し、物語世界を映し出す。
演出で際立っているのは装置だけではない。登場人物間の関係を突き詰め、大胆な読み替えによる劇的な幕切は、『トリスタン「と」イゾルデ』の悲劇をさらなる深みへと導く。
【第1幕】
【第3幕】
R.ワーグナー
楽劇《トリスタンとイゾルデ》全3幕
日本語字幕付き原語(ドイツ語)上演
2016年9月10日(土) 14:00、11日(日) 14:00、17日(土) 14:00、18日(日) 14:00
東京文化会館
上演予定時間:約5時間(休憩2回含む)
指揮:ヘスス・ロペス=コボス
演出:ヴィリー・デッカー
演出補:シュテファン・ハインリッヒス
舞台美術:ヴォルフガング・グスマン
照明:ハンス・トェルステデ
演出助手:家田 淳
トリスタン:ブライアン・レジスター(10、18)/福井敬(11、17)
マルケ王:清水那由太(10、18)/小鉄和広(11、17)
イゾルデ:横山恵子(10、18)/池田香織(11、17)
クルヴェナール:大沼徹(10、18)/友清崇(11、17)
メロート:今尾滋(10、18)/村上公太(11、17)
ブランゲーネ:加納悦子(10、18)/山下牧子(11、17)
牧童:大野光彦(10、18)/秋山徹(11、17)
舵取り:勝村大城(10、18)/小林由樹(11、17)
若い水夫の声:新海康仁(10、18)/菅野敦(11、17)
合唱:二期会合唱団
管弦楽:読売日本交響楽団
二期会チケットセンター
03-3796-1831 http://www.nikikai.net/
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