實川 風(ピアノ)

“3拍子”揃った新星のピアニズム

©ミューズエンターテインメント
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 昨年10月にパリで開催されたロン=ティボー=クレスパン国際コンクールで3位(1位なし)に入賞。話題性、高い実力、そして爽やかな風貌という条件が揃い、今大きな注目を集めている實川風。その演奏には、端正でありながら、背後に大きな空想の世界と強い感情をたぎらせているような、多面的なおもしろさがある。
 今回のリサイタルでは、同コンクールでも演奏したプログラムから、ベートーヴェン「ワルトシュタイン」、またコンクール委嘱作品で實川が最優秀「新曲賞」を受賞した、J.F.ヌーブルジェ「メリーゴーランドの光」などを演奏。世界の舞台で認められた表現を日本の聴衆の前で披露する。また、實川自身の編曲によるビゼー《カルメン》より「花のアリア」やドビュッシー「前奏曲集第2巻」(抜粋)、リスト「ダンテを読んで」など、バラエティに富んだ曲目も用意。多彩な表現力と独特の感性を余すところなく発揮してくれることだろう。一音一音にエネルギーを込める熱い演奏に期待してほしい。
文:高坂はる香
(ぶらあぼ + Danza inside 2016年5月号から)

6/4(土)17:00
渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール
問:渋谷区文化総合センター大和田03-3464-3252
http://www.shibu-cul.jp