Monochrome Circus × graf × Toru YAMANAKA 『TROPE 3.0 家具と身体の問答』

見慣れた生活空間がスリリングに変貌

Photo:下村康典
Photo:下村康典
 京都のMonochrome Circus(モノクロームサーカス)は国際ワークショップフェスティバル「京都の暑い夏」を主催するなど、技術の習得に高い意識をもつカンパニー。コンタクト・インプロヴィゼーションの実践でも知られ、応用したレパートリーも多い。その彼らが家具とのコンタクトにより生み出した話題作。2011年の京都初演ではダンスを超えた各方面から関心を呼び、2年後の再演では7日間9公演のロングランを敢行。今回シリーズ初の東京公演を迎える。
 家具の製作は大阪のクリエイティブ集団「graf」。「暮らしのための構造」を旨に機能をシンプルに削ぎ落とし、脚のないテーブルなど未完の部位を残している。これに触発されるダンサーの身体感覚が内在する情報を読み取り、機智に富んだムーブメントを引き出していく。両者の深い対話はありがちなコラボレーションではなく「問答」。音楽は元ダムタイプの山中透。見慣れた生活空間が想像力に満ちた新鮮な風景へと開かれてゆくだろう。
文:竹田真理
(ぶらあぼ + Danza inside 2016年3月号から)

3/16(水)〜3/21(月・休) P3 art and environment
問:ダンスアンドエンヴァイロメント070-6500-7242 
http://monochromecircus.com