りゅーとぴあ発、井上芳雄『夜と霧』が福岡・京都へ

 2014年に新潟と釜石のみで上演された「井上芳雄による『夜と霧』〜苦しみの果て、それでも人生に然りと云う〜」(原作ヴィクトール・E・フランクル/池田香代子訳、上演台本・演出=笹部博司)が、今年2月の東京公演に続き、福岡、京都で上演される。これまでの公演はすべて、チケットは一般発売後に即日完売となった注目の公演だ。
(写真は2016.2.15 イタリア文化会館 アニェッリホール公演での最終稽古から Photo:M.Terashi/TokyoMDE)

「夜と霧」は、世界的にロングセラーとなっているヴィクトール・E・フランクル(1905-1997)の著作。精神医学者・心理学者である彼は第二次世界大戦中、自身もユダヤ人であるがためにナチスにより強制収容所に送られた。本作は、そこでの過酷な経験について心理学者の立場から綴った体験記で、「人間とは何か」「生きる意味とは何か」を描いている。
 
 原著は1947年に発表(原題『心理学者、強制収容所を体験する』)、日本でも56年に『夜と霧』のタイトルで発表され、2002年、池田香代子による新訳本が刊行された。

 本作にリーディングで挑むのは、ストリートプレイ、テレビドラマでも活躍する、“ミュージカル界のプリンス”井上芳雄。井上自身も本作を“生涯の一冊”としており、思い入れのある作品だという。
 
 本公演では井上のリーディングに、音楽は宮川彬良が担当、ヴァイオリンの廣川抄子、アコーディオンの大田智美が演奏で加わる。
 
 なお、本作の発信元となったりゅーとぴあでは今後もリーディングシリーズを続行。新リーディングシリーズ「ふたりものがたり」として5月には第一弾の「『乳房』~天上の花となった君へ~」(原作:伊集院静、出演:内野聖陽、波瑠)を上演、7月には第二弾として「『檀』~もう一度、妻になれたら」(原作:沢木耕太郎、出演:中井貴一、宮本信子)が予定されており、今後もりゅーとぴあの活動に目が離せない。

1010_DS1_5376s
◆リーディング企画 りゅーとぴあ発 極限に向き合う男 第1弾
井上芳雄による「夜と霧」〜苦しみの果て、それでも人生に然りと云う〜

出演:井上芳雄
演奏:廣川抄子(ヴァイオリン)、大田智美(アコーディオン)
原作:ヴィクトール・E・フランクル/池田香代子(翻訳) 「夜と霧」(新版)[みすず書房]より
上演台本・演出:笹部博司
音楽:宮川彬良

■福岡公演
2016年9月6日(火)14:00
電気ビル みらいホール
6,500円 (税込)
一般前売:2016年7月16日(土)
http://www.ryutopia.or.jp/schedule/16/yorukiri_fukuoka.html

■京都公演
2016年9月7日(水)15:00 
ロームシアター京都 サウスホール
6,500円 (税込)
追加席(2階席2列目以降):5,500円(税込)
一般前売:2016年7月16日(土)
http://www.ryutopia.or.jp/schedule/16/yorukiri_kyoto.html
問:りゅーとぴあチケット専用ダイヤル025-224-5521

■東京公演(※公演終了)
2016年2月16日(火)~20日(土)
イタリア文化会館 アニェッリホール

【関連公演】
◆りゅーとぴあ発・新リーディングシリーズ「ふたりものがたり」「檀」〜もう一度、妻になれたら〜
原作:沢木耕太郎
企画・台本・演出:合津直枝
出演:中井貴一、宮本信子

●新潟公演
2016年7月27日(水)19:00
りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館 劇場

問:りゅーとぴあチケット専用ダイヤル
025-224-5521

●東京公演 
2016年7月19日(火)〜24日(日)
草月ホール

問:MTP 03-6380-6299

●兵庫公演 
2016年7月30日(土)19:00、31日(日)14:00
兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール

問:芸術文化センターチケットオフィス 0798-68-0255