復興の意識を、「第九」の精神とともに
「すべての人は兄弟となる」。頭ではわかっていても時とともに薄れがちな復興の意識を、「第九」の精神とともに覚醒させよう。東日本大震災の年から続くSony Music Foundationの復興支援「小・中・高校生のための『第九』」。当日募金と入場収入の一部が復興支援団体へ寄付される。子供たちの入場料がS席2,500円、A席1,000円と安価に設定されているうえ、コンサート前半に指揮者が、音楽、第九、震災について、ピアノを弾きながら、あるいはオーケストラを使ってたっぷり語るプログラムが好評。おざなりな曲目解説とはひと味違う。これまで同伴の保護者以外、大人だけでは入場できなかったが、今年から大人専用の「サポーターズシート」が設けられた。料金の中にあらかじめ3,000円の寄付が含まれているから、チャリティの趣旨にもダイレクトに合致する。演奏は秋山和慶指揮による東京都交響楽団。川島幸子、坂本朱、福井敬、山下浩司の独唱陣と東京アカデミー合唱団、司会は中井美穂が務める。
文:宮本 明
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年12月号から)
12/18(金)18:30 文京シビックホール
問:Sony Music Foundation 03-5227-5233
http://www.smf.or.jp