新たな可能性を拓くリコーダーの女王
澄み切った音色と超絶的な技巧で聴衆を魅了する、デンマークのリコーダーの名手ミカラ・ペトリ。クリストファー・ホグウッドら古楽の先駆者のみならず、ジャンルを超えたアーティストとコラボレート。古典作品はもちろん、新作初演なども手掛けて、リコーダーという楽器に新たな地平をもたらしている。その一方、社会貢献活動にも力を注ぎ、普段は家族と共に、ひっそりと地方の街で日常生活を送る彼女のライフスタイルも多くの人の共感を呼ぶ。
来日リサイタルでは、チェンバロの西山まりえとの共演。バッハのフルート・ソナタホ短調を原曲とするソナタト短調、テレマン「音楽の練習帳」からソナタハ長調、ヴァイオリン作品から編曲のタルティーニ「悪魔のトリル」やコレッリ「ラ・フォリア」、ヴィヴァルディのピッコロ協奏曲ハ長調などバロックから、現代イギリスのゴードン・ジェイコブ「ソナチネ」(1985年)まで多彩に披露する。ここへ、西山がバッハ「イタリア協奏曲」など、ソロ曲も添える。
文:寺西 肇
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年11月号から)
12/17(木)14:00 19:00 Hakuju Hall
問:Hakuju Hallチケットセンター03-5478-8700
http://www.hakujuhall.jp