「くるみ割り人形」がシンフォニック・ジャズに!――挾間美帆×黒田卓也×東京フィルが名アレンジで魅せる「午後のコンサート」

左より:挾間美帆 ©Dave Stapleton /黒田卓也/中林薫平/伊吹文裕

 ニューヨークを拠点に世界的な活躍を続けるジャズ作曲家・指揮者の挾間美帆が、東京フィルの「午後のコンサート」に登場する。デンマークラジオ・ビッグバンド首席指揮者、オランダの名門メトロポール・オーケストラ常任客演指揮者を務め、ビッグバンドからオーケストラまでを鮮やかに率いる彼女は、シンフォニック・ジャズの世界的第一人者だ。

 シンフォニック・ジャズとは、フルオーケストラの壮大な編成で奏でるジャズのこと。クラシックの重厚なスケール感と、ジャズの自由なスウィング感や色彩感が融合した世界に、理屈抜きに心が躍る。

 プログラムにはクラシック・ファンにも親しい名曲が並ぶ。マイルス・デイヴィスの生誕100年を祝し、名編曲家ギル・エヴァンスとの名盤で知られる《ポーギーとベス》や「アランフエス協奏曲」「火祭りの踊り」などを披露。世界的トランペッターの黒田卓也を迎え、マイルスの名演に思いを馳せる。さらにデューク・エリントン版「くるみ割り人形」も登場し、オリジナル版との対比も楽しめる趣向だ。これらジャズ史の名アレンジが、挾間美帆の手で色彩豊かなオーケストラ・サウンドへと昇華する。

 東京芸術劇場の『ネオ・シンフォニック・ジャズ』シリーズで共演を重ね、密な信頼関係を築いてきた東京フィルと挾間。息の合ったタッグが生み出す、ヴィヴィッドな響きに期待が膨らむ。ジャズ好きもクラシック好きも心から楽しめる、刺激的なひとときになりそうだ。

文:宮本 明

(ぶらあぼ2026年11月号より)

東京フィルハーモニー交響楽団「午後のコンサート」〈ジャズに魅せられて〉
第32回 渋谷の午後のコンサート
2026.12/6(日)14:00 Bunkamuraオーチャードホール
第43回 平日の午後のコンサート
12/7(月)14:00 東京オペラシティ コンサートホール
問 東京フィルチケットサービス03-5353-9522
https://www.tpo.or.jp