結成当初の魂を受け継ぐ、名門・ジュリアード弦楽四重奏団のいまを聴く

ジュリアード弦楽四重奏団 ©Rachel Papo

 1946年の結成以来、アメリカを代表するクァルテットとして注目を集め続けているジュリアード弦楽四重奏団。その結成80周年となる今年は、東京の浜離宮朝日ホール(10/27)などで公演を行う。メンバー交代を重ねてはいるが、ジュリアード音楽院の教授たちが引き継いでおり、団体の初志というべき音楽性が、新たに参加する演奏家によって引き継がれている点も特筆される。

 浜離宮朝日ホールの公演では、彼らが録音、実演で世界を驚かせたバルトークの第4番を含む3曲を演奏。ブラームスの第2番、ドヴォルザークの第12番「アメリカ」を加えたプログラムで、活力ある演奏を聴かせてくれるはずだ。録音で親しんできたという室内楽ファンだけでなく、新たに室内楽に目覚めたという方にとっても、弦楽四重奏の王道を歩むジュリアード弦楽四重奏団の演奏は、一度はライブで聴いておきたいものだろう。受け継がれてきた音楽性を“いま”の感覚で表現するクァルテットの演奏を、あらためてじっくりと秋の夜長に味わいたい。

文:片桐卓也

(ぶらあぼ2026年10月号より)

創立80周年記念 ジュリアード弦楽四重奏団
2026.10/27(火)19:00 浜離宮朝日ホール
問 テレビマンユニオン03-6418-8617
https://www.tvumd.com
※東京(武蔵野)、神奈川、長野、兵庫、新潟公演あり。


片桐卓也 Takuya Katagiri

1956年8月、福島県生まれ。早稲田大学在学中からフリーランスとして仕事を始め、映画、旅、自動車などの雑誌に関わる。1990年ごろから本格的にクラシック音楽関係の取材を始め、音楽雑誌に寄稿している。他に、コンサートの曲目解説、録音のライナーノーツの執筆なども多数。余裕があれば、バロック期のオペラを聴きにヨーロッパへ出かけている。趣味は都会の廃墟探訪。