中田恵子 オルガン・リサイタル――オール・フランク・プログラムで、作曲家の精神の深奥をしめす

©Itaru Sekiguchi

 東京藝術大学オルガン専攻、同大学院を卒業後フランスに渡り、第11回アンドレ・マルシャル国際オルガンコンクールで優勝するなど成果を残した中田恵子。帰国後はバッハ・コレギウム・ジャパンの公演に参加するなどし、2021年から26年3月まで、神奈川県民ホールのオルガン・アドバイザーも務めた。

 日本各地のオルガンを演奏している中田だが、10月24日にはミューザ川崎シンフォニーホールでリサイタルを開催する。しかも“オール セザール・フランク プログラム”ということで、音響面で高い評価を受ける同ホールで、「3つのコラール」をはじめとするフランクの作品を聴く絶好の機会を用意してくれた。フランクは教会オルガニストとして活動を続け、その中で数々のオルガン曲を発表していた。それらをまとめて聴く機会が日本ではなかなか無いのが残念だったが、このリサイタルは「ヴァイオリン・ソナタ」「交響曲」などで知られる彼の違った一面を知る貴重な機会となるので、注目したい。

文:片桐卓也

(ぶらあぼ2026年10月号より)

中田恵子 オルガン・リサイタル オール フランク プログラム
2026.10/24(土)19:00 ミューザ川崎シンフォニーホール
問 ブルーシート03-6275-1616
https://b-sheet.jp


片桐卓也 Takuya Katagiri

1956年8月、福島県生まれ。早稲田大学在学中からフリーランスとして仕事を始め、映画、旅、自動車などの雑誌に関わる。1990年ごろから本格的にクラシック音楽関係の取材を始め、音楽雑誌に寄稿している。他に、コンサートの曲目解説、録音のライナーノーツの執筆なども多数。余裕があれば、バロック期のオペラを聴きにヨーロッパへ出かけている。趣味は都会の廃墟探訪。