クリスティアン・ベザイデンホウト(フォルテピアノ)の世界 Vol.4

フォルテピアノで聴くモーツァルトの息づかい

©Marco Borggreve
©Marco Borggreve

 モーツァルトの音楽への愛が止まらない! そんな人はぜひともこのコンサートを聴いてほしい。1979年生まれの実力派フォルテピアノ奏者、クリスティアン・ベザイデンホウトのリサイタルだ。溢れ出る輝き、クルクルと変わる表情、瑞々しい生命力——そんな“モーツァルトの息づかい”を、ベザイデンホウトが18世紀にタイムトリップよろしく鮮やかに伝えてくれるだろう。鋭い感性と深い洞察力で彼が巧みに操る楽器は、モーツァルトが使用したワルター製のフォルテピアノのレプリカ。
 シリーズ4回目となる今年は、モーツァルトが10歳の頃に書いた可愛らしい「クラヴィーアのための小品 K33b」、シリアスな表情をもつ「転調するプレリュード K624a」や「幻想曲 ハ短調 K475」、そして快活なソナタ第7番、「トルコ行進曲つき」の第11番が披露される。当時の楽器だからこそ実現される、オペラのように表情豊かな演奏をたっぷりと楽しみたい。
文:飯田有抄
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年10月号から)

12/15(火)19:00 王子ホール 9/26(土)発売
問:王子ホールチケットセンター03-3567-9990
http://www.ojihall.jp

他公演
12/12(土)兵庫県立芸術文化センター(小)(0798-68-0255)、12/13(日)宗次ホール(052-265-1718)、12/17(木)札幌コンサートホール(小)(011-520-1234)