
もういくつ寝るとニューイヤー・コンサート in サントリーホール…の時期が巡ってきた。ちなみに2025年は、同コンサートの看板プログラムであるウィンナ・ワルツの巨匠、ヨハン・シュトラウスⅡ世の生誕200年ということで、演奏会も大いに盛り上がった。
となると2026年は祭りの後か? いや、そんなことはない。ポスト・シュトラウスイヤーとでも呼ぶべき演目がずらりと並んでいる。
とりわけ目を引くのが、シュトラウスが「黄金時代」を築き上げたウィンナ・オペレッタの歴史を俯瞰できる点だ。このジャンルの創設者ともいえるスッペをはじめ、シュトラウス等が築き上げたウィンナ・オペレッタの「黄金時代」に続く「白銀時代」に活躍したレハールやカールマンの作品が目白押し。ウィーン縁のダンス音楽やオペレッタの魅力を、そのまま東京に届けようという意気込みが満々だ。

演目だけではない。ウィーン音楽の粋を今に伝えることでは人後に落ちない、当コンサートの主役ウィーン・フォルクスオーパー交響楽団。魅惑のタクトでそんな彼らの「粋」を最大限引き出すオーラ・ルードナーの指揮に、当ニューイヤー・コンサートでは初登場となる「宮廷歌手」のソプラノ歌手クリスティアーネ・カイザー、そしてお馴染みのテノール、ミロスラフ・ドヴォルスキーの艶やかな歌も聴きどころだ。
ウィーン本家本元の演奏が繰り広げられると同時に、開演前の楽団メンバーによるプレ・コンサート&ドリンク・コーナー、公演中のバレエなど、敷居の高さを感じさせない企画も目白押しだ。2026年も、これを聴かなきゃ始まらない!
文:小宮正安
(ぶらあぼ2025年12月号より)
サントリーホール ニューイヤー・コンサート 2026
ウィーン・フォルクスオーパー交響楽団
2026.1/1(木・祝)、1/2(金)、1/3(土)各日14:00 サントリーホール
問:サントリーホールチケットセンター0570-55-0017
suntoryhall.pia.jp

