バロック・ブームの祖たる楽団、シュトゥットガルト室内管が首席指揮者・ツェートマイヤーと来日!

左:トーマス・ツェートマイヤー ©Wolfgang Schmidt
右:シュトゥットガルト室内管弦楽団 ©Wolfgang Schmidt

 ヴァイオリニスト・指揮者として活躍するトーマス・ツェートマイヤーの演奏は、いつも生命力にあふれ、仲間たちと「音楽する」歓びにみちている。

 過去、いくつかの室内管弦楽団との来日公演でも楽しませてくれたツェートマイヤーの今回の仲間は、2019年から首席指揮者をつとめるシュトゥットガルト室内管弦楽団。1945年の敗戦直後の南ドイツの都市を拠点に指揮者のカール・ミュンヒンガーが設立、ヴィヴァルディの「四季」などのレコードで世界的なバロック・ブームを起こした歴史を誇る、室内オーケストラだ。

 今回は近年再評価が進むメンデルスゾーンの弦楽のための交響曲から第10番に始まり、得意のひきぶりを披露するモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第4番と交響曲第29番、さらにはツェートマイヤーの自作というプログラム。ビートの効いた、踊りだしたくなるような音楽を今回も聴かせてくれることだろう。

文:山崎浩太郎

(ぶらあぼ2025年11月号より)

トーマス・ツェートマイヤー(指揮/ヴァイオリン)シュトゥットガルト室内管弦楽団
2025.11/27(木)19:00 すみだトリフォニーホール
問:プロアルテムジケ03-3943-6677 
https://www.proarte.jp ※横浜、武蔵野公演あり


山崎浩太郎 Kotaro Yamazaki

1963年東京生まれ。演奏家の活動と録音をその生涯や同時代の社会状況において捉えなおし、歴史物語として説く「演奏史譚」を専門とする。著書は『演奏史譚1954/55』『クラシック・ヒストリカル108』(以上アルファベータ)、片山杜秀さんとの『平成音楽史』(アルテスパブリッシング)ほか。
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