洗練されたピアニズムに期待
第14回日本モーツァルト音楽コンクールや、イタリアの第4回エウテルペ国際ピアノコンクールを制するなど、数々の登竜門で実績を挙げてきたピアニストの粥川愛。東京芸大と同大学院を経て、ポーランド政府給費奨学生、および文化庁新進芸術家海外研修生として、ワルシャワ・ショパン音楽大学研究科を修了。バロックから近現代に至る幅広いレパートリーを武器に、ポーランドやドイツ、イタリアなど欧州各国での演奏や、ソプラノの妹・恵理子とのデュオなど、国内外で意欲的な活動を展開している。
「ずっとあたためていたプログラム」だという今回のステージは、モーツァルトとショパンという彼女にとって特別な存在である2人の作曲家に焦点を当てる。前者は「ソナタ ヘ長調 K533/494」に「幻想曲 ニ短調 K397」。後者は「英雄ポロネーズ」、「3つのマズルカ op.50」、「バラード第4番」などを披露する。ヨーロッパで高い評価を得た、瑞々しい音楽性を愉しみたい。
文:笹田和人
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年4月号から)
5/30(土)14:00 王子ホール
問:プロアルテムジケ03-3943-6677
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