チャイコフスキー国際第2位のジョージ・ハリオノ(ピアノ)が、サントリーホールでリサイタルを開催!

©Kir Simakov

 第17回チャイコフスキー国際コンクールのピアノ部門第2位に輝いたジョージ・ハリオノ。2024年秋のコンチェルト日本デビューに続き、早くもサントリーホールへの再登場が決定している。昨年は一夜で2曲の協奏曲を演奏し、客席から熱烈な喝采を浴びたハリオノであったが、今回はソロ・リサイタルでたっぷりと自身のピアニズムを披露する。その魅力を十分に伝えてくれるであろう、時代・曲想ともにバラエティに富んだプログラミングに注目したい。ベートーヴェンの「月光ソナタ」に始まり、リストの「超絶技巧練習曲」から〈マゼッパ〉など3曲、後半にはショパンのバラード第1・2番とノクターンの第13番。そして締めはストラヴィンスキーによる閃光迸る名作、「火の鳥」組曲となっている。

 なにしろテクニックに関しては、どんな作品に対しても余裕をもって臨めるハリオノ。その有り余る音楽性は、個々の楽曲に隠された美質を彫琢して浮かび上がらせる。抒情的でありつつも、ディティールまで洗練された颯爽たる演奏で、いずれの作品についても新しい音楽像を示してくれるはずだ。

 当日会場では、昨年の協奏曲(チャイコフスキー1番&ラフマニノフ2番)コンサートのライブ録音を収めたファースト・アルバムが先行販売される(初回プレス盤のみの特別ジャケット付き)。コンサートの余韻に浸りながら、家でもCDで“ハリオノ祭り”を堪能しよう。
文:飯田有抄
(ぶらあぼ2025年3月号より)

ジョージ・ハリオノ ピアノリサイタル
2025.3/30(日)13:00 サントリーホール
問:MIYAZAWA & Co. info@miy-com.co.jp 
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