通崎睦美リサイタル 『木琴デイズ』

いまよみがえる“木琴”ワールド

©中川忠明

©中川忠明

 戦後日本の国民的音楽家だった木琴奏者・平岡養一(1907-1981)。1930年に渡米、NBCの専属として大恐慌時代から日米開戦まで10年以上の毎朝、ラジオの生演奏番組を続けたこの楽器の先駆者だ。その生涯と、背景となる時代の木琴受容までを丁寧に描いて、昨年の吉田秀和賞とサントリー学芸賞をダブル受賞した注目の書籍『木琴デイズ』(講談社)。その著者であり、自身もマリンバ・木琴奏者の通崎睦美が、東京と地元京都でコンサートを開く。東京は受賞記念リサイタル、京都は継続中の「木琴デイズ」シリーズ3回目と内容は異なるが、どちらも平岡にまつわる曲目が並ぶ。使用楽器は、2005年に通崎が遺族から譲り受けた平岡の愛器。評伝を書くきっかけとなり、マリンバが専門だった彼女を木琴にのめり込ませた楽器だ。さらに、1928年に平岡がデビュー演奏会で弾いたものと同型の貴重な楽器も登場する。東京公演は受賞記念のおみやげ付きというのもお楽しみ。
文:宮本 明
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年5月号から)

5/19(火)19:00 
サントリーホール ブルーローズ(小)
問:ヒラサ・オフィス03-5429-2399
5/28(木)14:00 19:00 
京都文化博物館 別館ホール
問:otonowa075-252-8255