ウィーン仕込みのしなやかな音色と感性
ウィーンの薫りを湛えた滋味深いプレイで、聴衆を魅了するピアノの三輪郁。ウィーン国立音大と同大学院を最優秀で終え、数々の国際コンクールで実績を重ねた。楽友協会やコンツェルトハウスなどウィーンでのコンサート活動の一方、世界中の一線オーケストラと共演。さらに、卓越した室内楽者として、ウィーン・フィルのコンサートマスター、ライナー・キュッヒルら名演奏家からの信頼も厚い。チェコの名四重奏団プラジャーク・クヮルテットのチェリスト、ミハル・カニュカは「創造的で、音楽的に刺激し合えるパートナー」と彼女を絶賛する。
今回のソロ・リサイタルでは、特に定評あるモーツァルトの作品からソナタ第4番、シューベルト「さすらい人幻想曲」と、ブラームスがピアノの左手用に編曲したバッハ「シャコンヌ」、バルトーク「15のハンガリー農民の歌」、コルンゴルト「空騒ぎ」からの3つの小品と、実に多彩なラインナップ。これらが三輪のしなやかな音色で結び付けられ、共鳴してゆく。
文:寺西 肇
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年5月号から)
5/18(月)19:00 東京文化会館(小)
問:KCMチケットサービス0570-00-8255
http://www.kojimacm.com