ムジカ・レアーレ(室内楽アンサンブル)

名門のエッセンスが詰まった美しき楽の音

©Seth Carnill

©Seth Carnill

 ロイヤル・コンセルトヘボウ管の、柔らかくブレンドされた芳醇な響きは、つとに名高い。それは、他の一流どころも叶わぬ、唯一無二の至福をもたらしてくれる。そしてその根底にあるのは、精妙な室内楽の如きアンサンブル力だ。「ムジカ・レアーレ」は、同楽団の現役メンバーで構成する室内楽企画。世界屈指の名門の精髄ともいえるアンサンブルである。
 同グループは2006年に創設。イタリアのモンタルチーノで室内楽音楽祭を成功させ、高い評価を得た。大きな特徴は、曲目に応じて楽員の中から自在に演奏者を選び出し、質の高い演奏と幅広いレパートリーを実現している点。今回は、首席奏者を含むヴァイオリン2、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、フルート、クラリネットの7名が集い、波木井賢(首席ヴィオラ)、内藤淳子(ヴァイオリン)も参加する。なかでもチェロは人気ソリストのタチアナ・ヴァシリエヴァ。2014年から首席奏者に就任した彼女の存在が、ハイレベルの証明でもある。
 演目も実に多彩。今回の来日では2つのプログラムを用意。フルート四重奏とクラリネット五重奏。前者はドヴィエンヌ(4/27)&フェスカ(4/30)という仏独の古典派作品が一般ファンに貴重な体験を与え、後者はウェーバー(4/27)&モーツァルト(4/30)の名作が耳を喜ばせる。各プログラム後半は弦楽五重奏。ボヘミア風味が琴線を刺激するドヴォルザーク、同ジャンルの最高峰シューベルトの大作共に聴き応え十分だ。さらに1日目は、シュルホフによるフルート、ヴィオラ、コントラバスの珍しい三重奏もある。
 ここはひとつ、最高級のアンサンブルが贈る極上の愉悦に、たっぷりと浸ろう!
文:柴田克彦
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年3月号から)

4/27(月)19:00、4/30(木)13:30 浜離宮朝日ホール
問 朝日ホール・チケットセンター03-3267-9990
http://www.asahi-hall.jp/hamarikyu