スイスで最も注目を集める新進オーケストラ
ニュー・チューリッヒ管弦楽団は、若手奏者たちによって1990年に結成されたスイスの覇気溢れるオーケストラ。国内だけでなく、世界各国から俊英たちが集結、サイモン・ラトルら巨匠たちの薫陶を受けながら、ヨーロッパ各地で350公演以上を重ねて来た。首席指揮者のマルティン・シュトゥーダーは、深い知性と音楽性で尊敬を集める一方、スイス・フィルハーモニック・アカデミーを創設するなど、若手の育成にも力を注いでいる。
今回の来日プログラムでは、モーツァルトの歌劇《フィガロの結婚》序曲と、チャイコフスキーの交響曲第5番を大枠に。そこへ挟み込まれるのは、2人のフルートの名手を迎えて、その魅力を存分に発揮する名曲たち。シュトゥットガルト・フィルなどの首席を歴任したフィリップ・ユントとは、ロドリーゴ「田園協奏曲」を。さらに、1983年のランパル国際での優勝など数々のコンクールで実績を残した佐久間由美子が、ドップラーの難曲「リゴレット幻想曲」を吹きこなす。
文:笹田和人
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年4月号から)
4/21(火)19:00 サントリーホール
問:ミリオンコンサート協会03-3501-5638
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