マレック・シュパキエヴィッチ(チェロ)

ジャンルを超えて活躍する稀代の名手が初来日!

 豊潤な音色と、的確なテクニック。楽曲の全体像を捉える構築力と、その細部までつぶさに掬い上げる緻密さ。そんな多層的な演奏で、聴衆の心をがっしりと掴んでいるチェリストのマレック・シュパキエヴィッチ。ポーランド出身で渡米後に名門・南カリフォルニア大学などで学び、数々の国際コンクールを制して、欧米各国で活動を展開、「心の豊かさを与える演奏」と絶賛を受けている。彼は映画音楽作曲家としても活躍。共同で手掛けた『ネバーランド』が、2005年に第77回アカデミー作曲賞を受賞するなど、多才な人物でもある。
 初の来日リサイタルプログラムはショパンとショスタコーヴィチによる2つの名ソナタを核に据え、ピアソラ「ル・グラン・タンゴ」と、自身の編曲によるドヴォルザーク「スラヴ舞曲」ホ短調を添える。ピアノは上海出身で室内楽や伴奏者として高く評価されるピアノのジアイ・シー。チェロの過去と未来、さらに自身のルーツと才能を巧みに反映させたプログラム。ぜひとも、体感してみたい。
文:笹田和人
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年3月号から)

3/27(金)19:00 王子ホール
問:1002(イチマルマルニ)03-3264-0244 
http://www.1002.co.jp