芳醇な薫りただよう、匠の技
読売日本交響楽団とは08年に初めて客演、続いて11年に細君のソプラノ歌手エヴァ・メイとともに再登場、その伴奏指揮を見事につとめて喝采を浴びた。今回の定期は、コルステンが愛するモーツァルトの歌劇《劇場支配人》序曲と交響曲第41番「ジュピター」、そしてR.シュトラウスの「英雄の生涯」からなる。じつは、このプログラム、11年3月14日に今回と同じサントリーホールで予定されていた演奏会と、まったく同じ演目となっている。つまり、その3日前におきた東日本大震災のために中止を余儀なくされた公演が、4年ぶりに実現するのだ。その意味をかみしめながら聴いてみたい。
文:山崎浩太郎
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年3月号から)
第546回 定期演奏会
3/27(金)19:00 サントリーホール
問:読響チケットセンター0570-00-4390
http://yomikyo.or.jp