『バラーレ』坂東玉三郎 × DAZZLE

玉三郎演出の舞台に期待大

 歌舞伎の坂東玉三郎が、ダンスの、それも若手ダンスカンパニーDAZZLEの演出を手がける…という報は、驚きの反面、納得でもあった。DAZZLEはストリート系をベースとしながらも物語性のある独自のスタイルを確立し、コンテンポラリー・ダンスとしても世界的に高い評価を得ているカンパニー。玉三郎は不世出の歌舞伎役者であると同時に、昔からモーリス・ベジャールなど偉大な振付家の作品に多数出演してきたからだ。
 DAZZLEはほとんどオリジナル曲を使ってきたが、今回の玉三郎のセレクションではあえてマーラーやストラヴィンスキーのクラシック曲などを使う予定だという。
 タイトルの『バラーレ』はイタリア語でズバリ「踊る」の意味。真のダンスの前に、ジャンル分けなどは意味を持たない。玉三郎はDAZZLEに対して「歌舞伎も、もともとはストリートだったんですよ」と、なんともシビれるエールを贈ったという。この出会いの奇跡を目撃したい。
文:乗越たかお
(ぶらあぼ + Danza inside 2015年2月号から)

3/7(土)〜3/15(日) 赤坂ACTシアター 
問 チケットスペース03-3234-9999 
http://www.tbs.co.jp/act/event/ballare