第5回仙台国際音楽コンクール開催概要決定

 第5回仙台国際音楽コンクールの開催概要についての記者会見が行われ、仙台市市長・同コンクール組織委員会会長の奥山恵美子氏、運営委員長の海老澤敏氏、ヴァイオリン部門審査委員長の宗倫匡氏、ピアノ部門審査委員長の野島稔氏が出席した。同コンクールは協奏曲を課題曲の中心とし、セミ・ファイナルおよびファイナルではオーケストラとの共演による演奏で審査が行われることが特徴。過去の入賞者には、ホァン・モンラ、有希・マヌエラ・ヤンケ、松山冴花、クララ・ジュミ・カン(以上ヴァイオリン)、ジュゼッペ・アンダローロ、高田匡隆、津田裕也、ヴァディム・ホロデンコ(以上ピアノ)ら世界各地で活躍する演奏家がいる。
 宗氏は「震災の影響で開催が難しいのではと思いましたが、関係者の努力により、開催できることとなりました。本当に関係者の方々に感謝いたします。さまざまな事情でオーディション会場に来られない世界各地の人もいますので、今回からビデオ審査による予備審査を行います。10年前と比べて映像技術が向上しましたので、映像のみで判断が可能になりました。また、今回は仙台コンクールの最初の優勝者(スヴェトリン・ルセフ/ヴァイオリン)を審査員に迎えることができ、とてもうれしいです」と述べた。
 奥山氏は「今秋開催された仙台クラシックフェスティバル2011『せんくら』は公演数こそ減ったものの、ボランティア活動は非常に盛んでした。仙台コンクールのボランティアの中には、『津波で家は流されたが、来年までには家を建て直してまた出場者をホームステイで受け入れたい』という方もいらっしゃるほどです」と、ボランティアの士気の高さを述べた。
 第5回コンクールは2013年5月25日(土)〜6月9日(日)にヴァイオリン部門が、2013年6月16日(日)〜30日(日)にピアノ部門が開催される。2012年1月には出場申し込みの受付が開始される予定。

仙台国際音楽コンクール HP