第544回日経ミューズサロン 山下愛陽 ギター・リサイタル

ギター界の超新星に魅せられる一夜

左:山下愛陽 ©Christoph Sauer
右:金川真弓 ©Victor Marin

 幼少よりギタリストの父・山下和仁と作曲家の母・藤家溪子のもとで音楽を学び、10代で単身ドイツに渡って研鑽を積み、現在はベルリンを拠点として世界を舞台に活躍中の、ギター界大注目の新星・山下愛陽。

 今年9月にはサントリーホール・デビューも決定している彼女が3月の日経ミューズサロンに登場。ダウランドやブリテン、タレガといった王道ナンバーも楽しみだが、やはり父・和仁が超絶技巧を駆使したオーケストラ作品の編曲で名高い名手で、J.S.バッハ「無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第2番」の全曲演奏という偉業も成し遂げているだけに、彼女自身の編曲による同「シャコンヌ」は聴き逃せない。なお、今回は同じくベルリン在住で快進撃を続けるヴァイオリンの金川真弓も特別にゲスト出演(イザイ「無伴奏ヴァイオリンソナタ第4番」のソロ演奏あり)。デュオで演奏するピアソラ「タンゴの歴史」からの〈売春宿 1900〉や〈カフェ 1930〉にも期待したい。
文:東端哲也
(ぶらあぼ2024年3月号より)

2024.3/13(水)18:30 日経ホール
問:日経公演事務局03-5227-4227 
https://stage.exhn.jp