芸劇 & 読響 0才から聴こう!! & 4才から聴こう!! 春休みオーケストラコンサート

子どもと一緒に楽しむ迫力満点のサウンド

左:太田 弦 ©Takafumi Ueno
右:2023年公演より ©T.Tairadate

 『ぶらあぼ』を手に取る皆さまは、日頃からコンサートに行く習慣のある方々だろう。しかし子どもが生まれてひとたび育児生活がはじまるや、コンサートホールは夢のまた夢の場所になってしまう方も少なくない。ならば子どもと一緒に行けばいい。“子ども騙し”ではない、クラシック愛好家の大人にとっても聴きごたえのあるコンサートに。

 そこで自信を持っておすすめしたいのが、東京芸術劇場と読売日本交響楽団による「春休みオーケストラコンサート」。指揮の太田弦は1994年生まれ、2024年4月からは九州交響楽団の首席指揮者に就任する期待の若手筆頭である。プログラムもワーグナー、チャイコフスキー、ブラームスなど王道をおさえつつ、アンダーソン「シンコペイテッド・クロック」やヨーゼフ・シュトラウス「鍛冶屋のポルカ」のように打楽器奏者が活躍する楽曲があったり、しまじろうと一緒にうたのおねえさんを務める小川真奈によるナビゲートがあったりと、子どもも飽きずに楽しめそうだ。

 最大のポイントは、11時からの「0才から聴こう!!」と、14時からの「4才から聴こう!!」に分かれていること(プログラムも一部異なる)。人でいっぱいの客席、拍手の音、オーケストラの響き、すべてが刺激になる0才児と、音を“音楽”として認識できるようになり、メロディやリズムを主体的に楽しむことができる4才児とでは、同じ曲を聴いても反応はまったく異なるに違いない。春休みの思い出作りに、ぜひご家族で足を運んでいただきたい。
文:原 典子
(ぶらあぼ2024年2月号より)

2024.3/20(水・祝) 東京芸術劇場 コンサートホール
【1回目】11:00 ※0歳から入場可
【2回目】14:00 ※4歳から入場可
2024.1/20(土)発売
問:東京芸術劇場ボックスオフィス0570-010-296
https://www.geigeki.jp