ピアニスト園田高弘没後10年を偲んでのリサイタルシリーズ

巨匠へのオマージュを込めて

 戦後の日本ピアノ界を発展させた立役者、園田高弘が逝って10年。古典から現代作品までを課題に、自らの名を冠した「園田高弘賞ピアノコンクール」を父親の故郷である大分で主宰するなど、後進の指導にも心血を注いだ巨匠を偲び、同コンクール入賞者を中心としたリサイタル・シリーズが開かれる。第1弾には、第2回コンクールの覇者で大分を拠点に骨太な活動を展開する、杉目奈央子が登場。「フランス組曲第5番」やブゾーニ編曲の「シャコンヌ」などバッハや、ベートーヴェンのソナタ第31番を弾く。第2弾は、ボン・ベートーヴェン国際コンクールで2位に入賞し、ベルリンを拠点に活躍する高橋礼恵。「2つの幻想風ソナタ」「ディアベリ変奏曲」とオール・ベートーヴェンで臨む。そして、第3弾には、ベルリンに学び、国際的に活躍する仁上亜希子。こちらはオール・シューマンで、「幻想小曲集」op.12からの3曲や「3つの幻想小曲集」、「謝肉祭」ほかを聴かせる。
文:笹田和人
(ぶらあぼ + Danza inside 2014年11月号から)

Vol.1 杉目奈央子 11/3(月・祝)14:00   
Vol.2 高橋礼恵 12/13(土)14:00   
Vol.3 仁上亜希子 12/24(水)19:00 
トッパンホール
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