【CD】第8回仙台国際音楽コンクール ヴァイオリン部門優勝 中野りな

 昨年6月の仙台国際音楽コンクールのファイナルと入賞者記念ガラコンサートのライブ録音。優勝の中野りなは当時17歳。その前年には日本音楽コンクールも制覇した、特別な注目を集める若き俊才だ。すでに大器の片鱗は存分に示されていて、伸びやかな歌、澄みきった音色、要所でみせる張りつめた高揚感が印象に残る。モーツァルトの節度ある表現と技巧的なカデンツァの輝かしさの対比。バルトークは“民族性”に惑わされず、あくまで誠実に音楽的に構築、かつ驚くべき精度と完成度をみせる。今後さらに感情表現の幅が広がり、代表的名手になっていくであろう中野。その10代の貴重な記録となる。
文:林昌英
(ぶらあぼ2023年3月号より)

【information】
CD『第8回仙台国際音楽コンクール ヴァイオリン部門優勝 中野りな』

モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲 イ長調 K219/バルトーク:ヴァイオリン協奏曲 第2番

中野りな(ヴァイオリン)
広上淳一(指揮)
仙台フィルハーモニー管弦楽団

収録:2022年6月、日立システムズホール仙台(ライブ)
フォンテック
FOCD9875 ¥2640(税込)