第19回芥川作曲賞は8月29日にサントリーホールでの演奏会による公開選考の結果、藤倉大(写真)の「—as I am—」に決定した。熟達した書法、言葉の巧みな扱い方、緻密で飽きさせない構成力で完成度の高い作品であることが評価されての受賞。同賞は故・芥川也寸志の功績を記念して1990年に設立された、新進作曲家の作品を対象とした作曲賞。演奏会形式で公開審査を行うことが特長。
藤倉大は1977年生まれ。15歳でイギリスに渡り、トリニティ・カレッジ・オブ・ミュージック、ロイヤル・カレッジ・オブ・ミュージックで作曲を学ぶ。武満徹作曲賞第2位(2003年)、ロイヤル・フィルハーモニック作曲賞(2004年)、国際ウィーン作曲賞(2005年)など数々の賞を受賞している。アンサンブル・モデルン、BBC交響楽団、アンサンブル・アンテルコンタンポランなど世界を代表するアンサンブルやオーケストラから委嘱を受けている。