レ・ヴァン・フランセ 至福のアンサンブルによる最高の音楽の贈り物

全員が超一流、比類なきサウンドがこの春ふたたび

(c)Warner Classics

 レ・ヴァン・フランセ(LVF)がまたやってくる。初来日が2002年だから、我が国との縁もすでに20年以上。木管楽器とホルンとピアノのドリーム・チームが、これだけ息の長い活動をしているのも夢のような話だ。

 フランスの風(=管楽器)を団体名に掲げるが、そのアイデンティティを一身に担うのはオダンが手にするバソン。“フランス式ファゴット”がすっかりポピュラーな存在になったのもLVFの功績だが、そのアンサンブル自体はワールド・スタンダードを地でいく。欧州における室内楽演奏の最先端に触れる機会ともなるステージは、彼らにふさわしく独仏混成のプログラム。ピアノと管楽器の六重奏曲として、両国を代表するレパートリーのテュイレとプーランク。グループの部分集合によって多種多様な編成がこなせるLVFの魅力を堪能できるライネッケとミヨー。そしてフランスの奇才タンギーの新作。“LVFコレクション”よろしく次々と生まれる委嘱作品のひとつだ。

 余談ながら、去る12月にLVFがベルリンで公演を行ったのが、ちょうどFIFAワールドカップの真っ最中。その楽屋にメッシのTシャツを着て訪れたのが誰あろう、バレンボイム。アルゼンチン生まれの彼と、パユやルルーやメイエやオダンやル・サージュがどんな顔で挨拶を交わしたのだろう。そしてその脇にいたホルンのヴラトコヴィチはクロアチアの出身である。音楽のワールドカップで得点王を争えるメンバーの揃ったLVFに、これほど似つかわしい光景もないと思えてきませんか?
文:木幡一誠
(ぶらあぼ2023年2月号より)

2023.3/6(月)19:00 東京オペラシティ コンサートホール
問:ジャパン・アーツぴあ0570-00-1212 
https://www.japanarts.co.jp

他公演 
2023.3/4(土) 豊田市コンサートホール(0565-35-8200)
3/5(日) 千葉県文化会館(043-222-0201)
3/7(火) 文京シビックホール(03-5803-1111)
3/9(木) 大阪/箕面市立メイプルホール(072-721-2123)
3/11(土) 神奈川県立音楽堂(チケットかながわ0570-015-415)
3/12(日) 三鷹市芸術文化センター 風のホール(0422-47-5122)