紀尾井ホール室内管弦楽団 特別演奏会 KCO名曲スペシャル ニューイヤー・コンサート 2023

名誉指揮者の十八番プロで新年を華やかに彩る

 2023年から紀尾井ホール室内管弦楽団(KCO)が新年の開幕を祝う「KCO名曲スペシャル ニューイヤー・コンサート」をスタートさせる。その第1回となるコンサートの指揮を執るのは、ウィーン・フィルのコンサートマスターであり、第2代KCO首席指揮者を経て現在はKCO名誉指揮者のポストにある、ライナー・ホーネック。コロナ禍により、KCO首席指揮者としての任期の最後の時期にあまり来日できなかったホーネックが帰ってくるのは非常に喜ばしい。

 ホーネックが取り上げるのは、彼の十八番である、モーツァルトとシュトラウス・ファミリーの音楽。モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第1番ではヴァイオリン独奏も担う。モーツァルトの《魔笛》序曲やJ.シュトラウスⅡの《こうもり》序曲など、オペラ、オペレッタの名曲にも注目だが、「南国のバラ」「レモンの花咲くところ」「新ピチカート・ポルカ」「小さな水車」「モーツァルト党」など、ニューイヤー・コンサートにふさわしいシュトラウス・ファミリーやランナーのワルツやポルカをウィーン・フィルのコンサートマスター、ホーネックの指揮で聴けるのは、本当に楽しみだ。ホーネックはかつての同フィルのコンサートマスター、ヴィリー・ボスコフスキーがそうしたように、ワルツやポルカでも弾き振りを披露してくれるのだろうか。名手揃いのKCOとともに繰り広げるニューイヤー・コンサートが今から待ち遠しい。
文:山田治生
(ぶらあぼ2022年11月号より)

2023.1/20(金)19:00、1/21(土)14:00、1/22(日)14:00 紀尾井ホール
問:紀尾井ホールウェブチケット webticket@kioi-hall.or.jp 
https://kioihall.jp