4年ぶりとなるノット×東響のオペラ、初来日のグリゴリアンにも期待
東京交響楽団と音楽監督ジョナサン・ノットによるオペラ・プロジェクトが戻ってくる。11月18日ミューザ川崎シンフォニーホール、20日サントリーホールで上演するのはR.シュトラウスの1幕もの《サロメ》、オスカー・ワイルド原作の鮮烈な世紀末芸術の傑作だ。演奏会形式とはいえ、英国の名バリトン歌手トーマス・アレンが《コジ・ファン・トゥッテ》、「グレの歌」に続いて演出監修に入り、ドラマに奥行きを与える。実はノットが《サロメ》を指揮するのは今回が初めて。「人の五感に大きな混乱をもたらす作品ですが、私は『楽しむこと』をご来場の皆様と分かち合えるよう願っています」と語る。
題名役はウィーン国立歌劇場や英国ロイヤル・オペラ、バイロイト音楽祭などで急速に存在感を増しつつあるリトアニア出身のドラマティック・ソプラノ、アスミク・グリゴリアン。往年の名テノール歌手ゲガム・グリゴリアンの娘で、これが初来日に当たる。
文:池田卓夫
(ぶらあぼ2022年11月号より)
2022.11/18(金)19:00 ミューザ川崎シンフォニーホール
問:ミューザ川崎シンフォニーホール044-520-0200
11/20(日)14:00 サントリーホール
問:TOKYO SYMPHONY チケットセンター044-520-1511
https://www.kawasaki-sym-hall.jp/salome/