8/11(木)東京交響楽団フィナーレコンサート

左:原田慶太楼 ©ShinYamagishi
右:岡本誠司

 音楽祭の掉尾を飾るのは原田慶太楼と東京交響楽団。飛ぶ鳥を落とす勢いの気鋭が、新鮮味のあるプログラムを用意してくれた。キーワードはシェイクスピアと映画。コルンゴルトはオーストリアからアメリカに渡り、映画音楽の分野で活躍した作曲家。組曲「から騒ぎ」はシェイクスピアの劇付随音楽として書かれ、ヴァイオリン協奏曲では自身の映画音楽が素材として用いられる。ソリストの岡本誠司は難関として知られるミュンヘン国際音楽コンクールの優勝者。武満徹の「3つの映画音楽」は旧作の映画音楽から3曲を選び、弦楽オーケストラ用の作品にまとめたもの。プロコフィエフの「ロメオとジュリエット」は数あるシェイクスピア由来の音楽作品の中でも屈指の名曲だ。
文:飯尾洋一

【Information】

東京交響楽団フィナーレコンサート
故郷はシェイクスピア、そして映画

2022.8/11(木・祝)15:00 ミューザ川崎シンフォニーホール
(14:00開場/14:20~14:40 原田慶太楼によるプレトーク)

指揮:原田慶太楼(東京交響楽団 正指揮者)
ヴァイオリン:岡本誠司

プログラム
コルンゴルト:組曲「から騒ぎ」から
 序曲、花嫁の部屋の乙女、ドグベリーとヴァ―ジェス、間奏曲、仮面舞踏会(ホーンパイプ)
コルンゴルト:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調
武満徹:3つの映画音楽
 映画「ホゼー・トレス」から 訓練と休息の音楽
 映画「黒い雨」から 葬送の音楽
 映画「他人の顔」から ワルツ
プロコフィエフ:バレエ音楽「ロメオとジュリエット」組曲から
 情景(第1組曲)
 少女ジュリエット(第2組曲)
 モンタギュー家とキャピュレット家(第2組曲)
 仮面(第1組曲)
 ロメオとジュリエット(第1組曲)
 タイボルトの死(第1組曲)
 ジュリエットの死(第3組曲)

●ホール座席券

S席A席B席
一般5,000円4,000円3,000円
友の会4,500円3,600円2,700円

U25(小学生以上25歳以下):各席半額
※U25割引はミューザ川崎シンフォニーホールおよびチケットぴあで購入できます。
※未就学のお子さまはご入場いただけません。

●オンライン鑑賞券

一般  1,500円
友の会 1,350円

ライブ+アーカイブ配信
※ライブ配信は開場時間より開始
※アーカイブ配信は翌々日正午より開始

*詳細は下記ウェブサイトでご確認ください。
問:ミューザ川崎シンフォニーホール044-520-0200

https://www.kawasaki-sym-hall.jp/festa/calendar/detail.php?id=3177

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今年も真夏のオーケストラの祭典がやってくる。首都圏から9つのオーケストラが参加し、関西からは尾高忠明率いる大阪フィルが初登場となる。加えておなじみのこどもフェスタや真夏のバッハ、サマーナイト・ジャズなど全19公演がラインナップされた。注目は、今年創立50周年を迎える新日本フィルが、楽団立ち上げにも関わった山本直純を特集する。また、昨年亡くなったジャズ界の巨匠チック・コリアのトリビュートには、クラリネットの世界的奏者リチャード・ストルツマンが出演。そしてこれらの豪華公演はすべてライブ配信され、8月中はアーカイブで何回も観ることができる。コンサート会場で体感し、配信でその感動を再体験。多彩な楽しみ方で満喫したい。