数々の国際コンクールで優勝・入賞を果たし、欧州の楽団でコンサートマスターも務める名手によるシュニトケのヴァイオリン作品集。緊張感溢れる2つのソナタ(特に厳しい静謐さが支配した第2番が戦慄的)、モーツァルト風の「祝賀ロンド」、アイロニカルな「きよしこの夜」、シニカルな「ポルカ」、不穏さを湛えた「タンゴ」など、同作曲家の様々な姿が次々に出現。本CDのために編曲された旋律的な映画音楽「道化師と子供たち」も聴き応え十分だ。鮮烈で熱量の高い沼沢淑音のピアノも大いに貢献。この作曲家の多彩な魅力を知るに最適な1枚となっている。
文:柴田克彦
(ぶらあぼ2026年1月号より)
【information】
SACD『Schnittke Clowns/滝千春』
シュニトケ:ヴァイオリン・ソナタ第1番、同第2番「ソナタ風」、祝賀ロンド、きよしこの夜、ポルカ、タンゴ(A.ラクマニン編)、道化師と子供たち(ヴァイオリンとピアノ版、根本雄伯編)
滝千春(ヴァイオリン)
沼沢淑音(ピアノ)
妙音舎
MYCL-00066 ¥3740(税込)



