【速報】ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールでイム・ユンチャンが優勝

 30名のコンテスタントが参加し、米国テキサス州フォートワースで6月2日から行われていた第16回ヴァン・クライバーン国際ピアノコンクール Van Cliburn International Piano Competition は、2曲の協奏曲を課題曲とした長丁場のファイナル(6/14-18)が終了。バス・パフォーマンス・ホールで表彰式が開催され、最終結果が発表された。

左より:Anna Geniushene, Yunchan Lim, Dmytro Choni
Photo by Ralph Lauer

 第1位は、イム・ユンチャン。60年のコンクールの歴史で最年少の優勝者で、前回(2017年)のソヌ・イェゴンに続く韓国勢の覇者誕生となる。現在、韓国芸術総合大学で学ぶイム・ユンチャンは、2018年に若いアーティストのためのクリーヴランド国際ピアノコンクールで第2位に入賞。翌2019年には、15歳で韓国のユン・イサン国際コンクールで優勝するなど早熟の才を示していたが、今回のビッグタイトル獲得で、一躍世界の注目を浴びるピアニストとなった。
 第2位には、リーズ、チャイコフスキー、ダブリンなどのコンクールで上位入賞歴があり、日本のピアノファンにもお馴染みのアンナ・ゲニューシェネ(ロシア)。困難な社会情勢のなか参加し、予選から熱い声援が送られていたウクライナのドミトロ・チョニが第3位入賞を果たした。上位入賞者には、アメリカ国内でのコンサートツアーや3年間のキャリア・マネジメントなど、手厚いサポートが約束されている。
 日本勢はファイナルに残ることができなかったが、セミファイナリストのマルセル田所が John Giordano 審査員長特別賞を受賞した。

第16回ヴァン・クライバーンコンクール 最終結果

第1位(金メダル) Yunchan Lim(18歳/韓国)
第2位(銀メダル) Anna Geniushene(31歳/ロシア)
第3位(銅メダル) Dmytro Choni(28歳/ウクライナ)

Award for the Best Performance of a Mozart Concerto: Ilya Shmukler
The Beverley Taylor Smith Award for the Best Performance of a New Work: Yunchan Lim
John Giordano Jury Chairman Discretionary Award: Marcel Tadokoro
Raymond E. Buck Jury Discretionary Award: Andrew Li
Patricia and Neal Steffen Family Jury Discretionary Award: Changyong Shin
Carla and Kelly Thompson Audience Award: Yunchan Lim

表彰式より Photo by Richard Rodriguez