横浜みなとみらいホール出張公演 横浜18区コンサート 第II期
毛利文香(ヴァイオリン) & 田原綾子(ヴィオラ) × ハマのJACK(弦楽五重奏)

地元のホールで名曲・名演奏を味わう新しい贅沢

 横浜みなとみらいホールの休館中に、横浜市内18区のさまざまな会場で、午後3時から公演を行う「横浜18区コンサート」は、世界的に活躍し、同時に横浜とも深い関わりを持つアーティストが出演することで、気軽な雰囲気、しかも手頃なチケット料金ながら、とても濃い内容を持つコンサート・シリーズとなっている。6月には「かなっくホール」(東神奈川駅)と「みどりアートパーク」(長津田駅)で開催され、いま弦楽器の世界で注目される毛利文香(ヴァイオリン)と田原綾子(ヴィオラ)が出演する。

 横浜を拠点とする演奏団体「ハマのJACK」のメンバーによる弦楽五重奏と共演するのは、モーツァルトの傑作「ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲」(vn&va&弦楽五重奏版)。ザルツブルク時代の終わり、20代のモーツァルトが、あるヴァイオリニストのために書いたとされる作品だが、音楽的にもテクニック的にもヴァイオリンとヴィオラが同等に活躍する名曲で、両者のかけ合いがとても興味深い。と同時に、音楽的に多彩な要素が満載の「協奏曲」である。それを身近なコンサート会場で聴くことができるというのは、近くにお住まいの方にとってはとても得難い体験となるはず。前半ではハマのJACKのメンバーにより、モーツァルトのオペラのアリアなども弦楽五重奏版で演奏されるので、モーツァルトの様々な世界を楽しめるコンサートになる。
文:片桐卓也
(ぶらあぼ2022年6月号より)

2022.6/21(火)15:00 神奈川区民文化センター かなっくホール
6/22(水)15:00 緑区民文化センター みどりアートパーク
問:横浜みなとみらいホール仮事務所チケットセンター045-682-2000
https://yokohama-minatomiraihall.jp