谷桃子バレエ団『ジゼル』

 谷桃子バレエ団が2012年に始めた「若手育成のための新シリーズ公演」。1949年の創立以来守り続けてきた同団のDNAを、若手に伝承することを目的とした公演だ。2回目となる今回は、名プリマ・谷桃子の代名詞ともいわれた『ジゼル』を上演する。配役はダブルキャストで、今回初めて主役に抜擢されたのは植田綾乃。2011年ローザンヌ国際バレエコンクールのセミファイナリストで、リスボン国立コンセルヴァトワールに留学後、12年に入団した期待の新人だ。パートナーを務めるのはプリンシパルの今井智也。ベテランのサポートを受けて新星が輝き出す瞬間を楽しみにしたい。もう一方のペアは、同シリーズ公演第1回目の『白鳥の湖』で主役を務めた佐藤麻利香と檜山和久。前回よりさらに磨きをかけた踊りはもちろん、一層の深みのある感情表現に期待が高まる。これからのカンパニーを担う若手をいち早くチェックできる機会。ご贔屓のダンサーを見つけてみてはいかがだろうか。
文:石村紀子
(ぶらあぼ + Danza inside 2014年7月号から)

8/15(金)19:00、8/16(土) 16:00 ゆうぽうとホール
問:谷桃子バレエ団 03-3717-7806 
http://www.tanimomoko-ballet.com