【SACD】シンガーソングライター―加藤昌則歌曲集―/宮本益光&加藤昌則

 多くのソリストに楽曲提供してきた作曲家でピアニストとしても評価の高い加藤昌則。そして日本を代表するバリトン歌手で作詞の才能にも恵まれた宮本益光…東京藝大の同期で「桜声舎(おうせいしゃ)」の志を共有する2人の作品集。世界一周の船上で生まれた曲から、ヨックモック「シガール」へのオマージュである〈詩がある〉、カウンターテナー藤木大地による委嘱作品、オペラ《白虎》の公演成功を記念して書いた〈またね、またね〉など、この類い稀な黄金コンビの歩みが詰まった一枚。加えて高村光太郎の有名な「レモン哀歌」や宮本の師であるたかはしけいすけの詩による作品なども必聴。
文:東端哲也
(ぶらあぼ2022年5月号より)

【information】
SACD『シンガーソングライター―加藤昌則歌曲集―/宮本益光&加藤昌則』

加藤昌則:魔女の住む街、祈りの街、落葉、詩がある、そこにある歌、彦星哀歌、レモン哀歌、さくら、「ME」より〈恋歌〉、「花と鳥のエスキス」より〈ぼくの空〉〈あたらしい日がくるたびに〉、「名もなき祈り」より〈今、歌をうたうのは〉、もしも歌がなかったら、平和へのソネット、またね またね 他

宮本益光(バリトン)
加藤昌則(ピアノ)
﨑谷直人(ヴァイオリン)

オクタヴィア・レコード
OVCL-00770 ¥3520(税込)